PASのブログ

PASの中の人が書く雑記ブログです。

コンセントのことを知ろう②

今日は昨日の記事の続編です。 www.tidemark.biz

まだ始めたばかりのブログですが、毎日大きな反響をいただいています。 反響がある限りは続けようと思います。

 

 

機器内部の電源は1次側と2次側がある。

 

いきなり回路図ですが、読めない方はぼやーっとやぶにらみで見てください。

f:id:pas_fx:20190515001117p:plain
トランスの使い方

 

「トランス」という部品は、電圧を変換する装置です。

コイルが2つ、向かい合わせに巻いてあり、電磁誘導という力を利用して、電圧を変換し、かつ、その2つは絶縁されています。 細かい原理はググってください。大まかに理解できれば今回は大丈夫ですので。

 

この回路図は、100Vの交流を、9Vの直流に変換する回路の基本回路のようなものです。 つまり、トランスの1次側(左)に100Vを入力します。 すると2次側から9V(厳密には違いますが概念だけ理解してください。)が出てきます。 左と右に2セットずつありますが、まあ、1セットで考えたほうが楽ですので下半分は無視してください。

 

次のブリッジダイオードというのは、ダイオード(電気を一方通行で流す部品)を4つ使って、交流を直流にします。

交流というのは、2つの線で交互に+と-が入れ替わりながら流れます。

※正弦波(サイン波)で流れていますが、ここでは「+と-が入れ替わる」とだけ理解できればOKです。

 

一方通行で流れる部品なので、例えばトランスから出る上の線(3とします)から+が出ているときは、ブリッジダイオードの右の上側の線(1とします)に出てきますね。 3からーで入れば、下の線(2)から出ます。 同じようにトランスから出る下の線(4)から+ならば1、-ならば2から出ます。

つまり、この段階で、+とーが交互だった交流は、+とーが一定の直流になります。

厳密には、交流の+とーは緩やかに変化しますので、この段階ではまだギザギザが残った直流に近いもの、という状態です。 あとは、コンデンサなどを使い、これをきれいな直流にするわけです。

 

最後に、アース(グランド)と書いてある部分は、もう既にきれいな-になっていますので、ここをグランドとして決めます。 どうやって決めるかというと、ここをケースにねじ止め、またははんだ付けします。

 

こうして決められたグランドは、昨日の記事の、3本足の一番下、「緑の線をつなぐ場所」に繋ぐわけですね。

結局アースとは、広ければ広いほど安定する場所のことである。

壁のコンセントが3つ穴だったとして、それにこの機器を3つ穴で挿し込めば、緑の線(回路のグランド)は、アース端子に繋がり、最終的には大地に繋がります。 マンションなどだったら、大地に繋がっている建物の芯、例えば鉄筋に繋がります。

こうなるとどうなるか。

「最も安定した大地というアースに接続されることで、回路のグランドが最も安定する」

ということになります。

アース = グランド = 回路の電圧の基準点

ということですね。

例えるならば、ペットを繋ぐリードを、人間が持つよりも、大地に立っている電柱に括り付けたほうが、ペットがどこかに行ってしまう確率は減る、という状態に似ていますね。

これを「電源インピーダンスを下げる」といい、「電源インピーダンスは低ければ低いほど、回路の動作は安定する」わけです。

アース端子がない時はどうなるのか?

このように、本来は、アース端子を通して回路と大地が接続されることが望ましいのですが、これは必須ではありません。

必須なのは、「そのときに接続して使用する機器同士の基準点が明確になること」です。

エレキギター関係を例にとると、全ての機材はシールドケーブルで接続されているはずですね。 このケーブルのシールド部分が、通常はグランドです。シールドですべての機材のグランドが繋がっています。

このグランドを基準として、回路が動作するので、(一応)問題なく動作します。 但し一つには、危険性があります。 アースが接続されていないと、漏電した際に漏電遮断機が反応しないのです。

もう一つは、アースされないと安定性が下がります。 具体例としては、真空管ギターアンプの場合、アースしたときとしていないときのノイズの量は格段に違うことがあります。 これは、大地にノイズを逃がしているわけです。

言ってみれば、この2つです。対策は少しだけですがあります。 1つ目に対しては、機器内部にはヒューズがありますので、漏電したらヒューズが切れます。(かといって100%安全かというとそうでもないです) 2つ目に対しては、プラグ側のアース端子を、どこかにアースしてあげるといいです。

f:id:pas_fx:20190515150013j:plain
みの虫クリップ
f:id:pas_fx:20190515150124j:plain
アース線付プラグ
このようなクリップをアース線(緑の線)の先の金属部分に挟んで、どこか大きな金属部分に繋ぎます。 これで対策できるわけですね。

2つ穴コンセントで逆向きに挿したらどうなるのか?

結論から書くと「どうにもなりません。」 もう一度回路図を見てください。 f:id:pas_fx:20190515001117p:plain インレット(電源コードを機器につなげるコネクタ)はトランスの両端に繋がっているだけです。 しかもどちらも交流ですので、あべこべに繋いでも問題はありません。

一部、別のサイトでは 「逆につなぐと壊れることがある」 「逆につなぐと音が変わる」 と書かれている場合があります。 特に音に関しては、実際に変わることがあります。

繋ぐと壊れるというのは、回路図のような構造なので、実質あり得ません。 というより、逆につなぐと壊れるような製品はPSEという法律で売ってはいけないことになっています。 ですので、日本国内で購入された製品に関しては、「逆につないでも絶対に壊れません。」

音が変わる、という点に関しては、このような理由があります。

トランスというのは、簡単に言えば磁石に線を巻き付けたものです。 当然、巻き始めと巻き終わりがありますね。 巻き始めは磁性体(磁石)に近くなり、どんどん巻いていくと当然半径が増えていきますので巻き終わりは磁性体から一番遠いです。 これが、両端子の差だというのです。 巻き始めを接地側にしたほうがいいとか、逆がいいとか、いろんな考え方があるようです。

これに関する僕の答えは、「逆にしてみて音が良くなったと思えばそうすれば?」です。

延長コードやタップなどを使った場合は?

ここで、ある程度の結論が出たようです。

〇アース線があれば繋いだほうがいい。無ければ、ノイズに問題がある時はみの虫クリップなどで別途アース線を繋ぐとよい。問題がないと感じたら何もしなくていい。

〇逆挿しは、故障などの問題は起きないが、音質は変わる場合があるので試したほうがいい。

それでは、延長コードなどを使うと、接地側と非接地側はどうなるのでしょうか?

答えは「向きを合わせておけばそのまま接地側、非接地側として使える」です。

3穴タイプの場合は、可能でしたら3穴のまま延長できることが望ましいですね。

電源に関してはそれだけで本が何冊もかけるほど理解しにくくて複雑なのですが、本記事ではどなたにもわかるように、一部正式ではない解説も含まれております。 ご理解ください。